第2章「ライティング・エンジンとしてのワードプロセッサー」 泡沫メモ
2章のレジュメを書き終えました。以下にリンクします。
★ロゴス中心主義とロゴスを現前させることについて、自分なりに分かりやすく解釈したい
p29より、イデアがある前提でイデアをなんとか表現しようとする方法やその態度が「ロゴス中心主義」と一旦認識してみる
ギリシャ思想、とりわけプラトニズムにおいては、無数に変化する経験世界の背後に「イデア」が、絶対的超越的に存在すると考える。この存在を仮定し、それを表現する体系を仮定する態度は「ロゴス中心主義」とされ、デリダが「解体」しようととする対象である。 p30より、ジャック・デリダによるとロゴスを現前させる事などは出来ず、書いたものはその「痕跡」であるとの事。
私たちの目の前にあるのはロゴスの現前ではなく、その「痕跡」だけである。痕跡とは書かれたテクストにほかならない。
★引用
p27。散歩していても家に居ても特別何か考えを紙に書く習慣が無いので、やってみたいという気持ちと、そう出来るのは先天的特性なのか後天的に養える能力なのかが気になる。
小学卒の作家で自伝的な作品が多いアルフォンス・ブダールは自分のことをエクリチュールの歩兵と呼び、あらゆる場所で自分の観察や意識を紙に書き記す。
人間のエクリチュールが万年筆を使ったり、タイプライターを使ったりすることで物理的な制約を受け、充分にその本質を追及できない状態を解決する、自由なエクリチュールを生成する道具としてワードプロセッサーをとらえてみると面白い。デリダのいうエクリチュールは人間が存在することそのものであるから、その状態の中で生まれる記号連鎖を文字テキストの痕跡として残す装置としてワードプロセッサーを考えてみるのだ。 そのためにミンスキーにならって、エクリチュールを行なうエイジェンシーを考え、WRIT-INGと呼ぼう。その活動がどのようなエイジェントによって構成されているかを考えると、ライティング・エンジンとしてのワードプロセッサーが考えられるはずである。
用語集
感想
泡沫.icon第2章になって、哲学の用語や登場人物も増えだしてとても混乱しますね。けれど、環読という腰を据えた読み方のお陰で、遅くとも着実な足取りで読めるので理解が進んでいきます。
rashita.iconいろいろ出てきますが、第2章について言えば、とりあえずデリダとその考え(プラトンのイデアへの批判)を押さえられれば概ねOKかなという印象です。
泡沫.icon「デリダとその考え(プラトンのイデアへの批判)を押さえられれば概ねOK」ありがとうございます。その認識を持って読み解いていきます。